自転車に乗って懐かしい道を行けば、初めて目にする神楽。
豊前市のシンボル「求菩提山」の麓からゆるやかな道を、軽快に自転車で走り抜けていきます。
広い伸びやかな空、草木の匂い、遠くに見える時を重ねた神社にそれを包む鎮守の森。
初めて訪れたはずなのにどこか懐かしさを感じる道を行けば、お囃子の音が聞こえてきます。

自転車を停めて社の方に行けば、色鮮やかな衣装や面を身に着けた舞手たちによって神楽が行われています。
豊前の神楽の特徴の一つである「ダイナミックさ」。
かつて「天狗」にたとえられた山伏たちが、山中で修行していた修験道の要素を色濃く残す神楽。
その迫力に圧倒されたかと思えば、時には剽げた動きを見せてくれ、神楽を見にやってきた人たちからはドッと笑い声。

豊前の人たちがいかに神楽に親しみ、楽しんでいるかが伝わります。
山伏から神社、神社から氏子へと、神楽の担い手が時代と共に変わっても、神楽は変わらず豊前の人たちに大切にされています。

豊前の自然と伝統の魅力を味わい尽くすサイクリングツアー。
今の日本では少なくなってしまった懐かしい原風景と、豊前ならではの伝統に出会える旅を、五感を震わせて体験してください。